愛犬ののアトピーや皮膚のかゆみが気になり始めた飼い主さんは
食事からできるケア方法をご存じでしょうか?
アトピー性皮膚炎は、環境だけでなく、食べているものが肌トラブルを引き起こすこともあります。
特定のアレルゲンを避けることで改善が見込めるケースも多く、まずはフード選びから見直してみませんか?
この記事では、アレルゲンになりやすい原材料の見極め方や、皮膚の健康に役立つ成分、さらには無添加で肌に優しい設計のフードの選び方を、親しみやすい言葉で丁寧にご紹介します。
アトピーの愛犬にフード選びが重要な理由
犬のアトピーは、皮膚がかゆくなったり赤くなったりするだけでなく、症状が長引きやすいのが特徴です。
治療薬で一時的にかゆみを抑えることはできますが、根本的な原因を取り除かない限り、何度も繰り返してしまうケースが少なくありません。
ここで大切になるのが、毎日の食事です。
犬の皮膚や被毛は、食事から摂る栄養で作られています。
特にアトピー体質の子は、体のバリア機能が弱く、ほんの少しの刺激やアレルゲンでも皮膚が炎症を起こしやすい状態です。
だからこそ、体の内側から皮膚の健康をサポートできるフードを選ぶことが大切です。
例えば、低アレルゲンの原材料を使ったフードや、オメガ3脂肪酸や良質なたんぱく質を含むフードは、皮膚のうるおいを保ち、炎症を抑える助けになります。
逆に、愛犬に合わない食材が入っているフードを与え続けると、かゆみや赤みが悪化することもあります。
また、アトピーの犬は腸内環境が乱れていることも多く、腸の状態が悪いと免疫バランスも崩れやすくなります。
腸を整える成分が入ったフードを選ぶことで、体全体の健康管理にもつながります。
つまり、アトピーの犬にとってフード選びは「症状を和らげる」だけでなく、「症状を繰り返さない体づくり」にも関わっているのです。
動物病院で相談しながら、その子に合ったフードを見つけてあげることが、長く快適に過ごすための第一歩になります。
避けたい原材料と注目したい栄養素
アトピー体質の犬にとって、どんなフードを選ぶかはとても大切です。
中でも気をつけたいのが「避けたい原材料」と「積極的に摂りたい栄養素」です。
原材料のチェックは少し面倒に感じるかもしれませんが、毎日食べるものだからこそ丁寧に見てあげることが大切です。
■避けたい原材料
アトピー体質の子は、皮膚や免疫のバランスが崩れやすいため、体に負担をかける原材料はできるだけ避けた方が安心です。
・小麦やとうもろこしなどの穀物
消化が苦手な子も多く、腸に負担がかかる場合があります。アレルギーの原因になりやすい食材でもあります。
・人工添加物(着色料・保存料・香料など)
犬にとって必要のない成分で、皮膚のかゆみや炎症を悪化させる可能性があります。
・低品質なたんぱく源
「○○ミール」や「副産物」と書かれた不明確な肉類は、どんな部位が使われているかわからず、消化にも良くありません。
特に、鶏肉や牛肉など一部のたんぱく質に対してアレルギーを持つ犬もいるため、過去に症状が出た食材は避けたほうが安心です。
■注目したい栄養素
一方で、皮膚のバリア機能を高めたり、炎症を抑える働きのある栄養素を意識して選ぶことも大切です。
・オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
皮膚の炎症を抑え、うるおいを保つサポートをします。
サーモンオイルや亜麻仁油などが代表的です。
・良質なたんぱく質
皮膚や被毛はたんぱく質から作られるため、消化吸収の良い高品質なたんぱく源が欠かせません。
サーモン・鹿肉・カンガルー肉などは低アレルゲンでおすすめです。
・ビタミンE・ビタミンC
抗酸化作用があり、皮膚細胞の健康を保つ助けになります。
・プロバイオティクス・食物繊維
腸内環境を整えることで免疫バランスをサポートし、アトピー症状の緩和にもつながります。
つまり、避けるべきものを減らすだけでなく、体を内側から整えてくれる栄養素をしっかり取り入れることが、アトピー対策のカギになります。
避けたい加工・添加物に気をつけて
アトピー体質の犬にとって、毎日のごはんに含まれる加工・添加物は注意が必要です。
体に必要のない成分が入っていると、皮膚のかゆみや赤みを悪化させる原因になることがあります。
原材料ラベルを見るときは、何が入っているのかをしっかり確認することが大切です。
■気をつけたい主な添加物
・人工着色料
犬にとって見た目の色は関係ありません。
赤や黄色の着色料はアレルギー反応を引き起こすことがあり、特にアトピーの子には避けたい成分です。
・人工香料・強いフレーバー
香りを強くするための添加物ですが、皮膚に刺激となることがあります。
香りが強すぎるフードは注意が必要です。
・合成保存料(BHA、BHT、エトキシキンなど)
長期保存のために使われることがありますが、皮膚トラブルの原因になることもあります。
できるだけ天然由来の保存料(ビタミンE、ローズマリー抽出物など)が使われたものを選びましょう。
・不透明な「副産物」や「ミートミール」
原材料名がはっきりしない肉や副産物は、質が一定でないことが多く、消化に負担がかかる可能性があります。
■「無添加」だけに惑わされないことも大切
「無添加」と書かれていると安心してしまいがちですが、全ての添加物が悪いわけではありません。
例えば、ビタミンやミネラルの添加は栄養バランスを整えるために必要なことが多いです。
大切なのは、「体に不要で、負担になる添加物を避けること」です。
■チェックすると安心なポイント
・原材料名が具体的に書かれているか
・香りが強すぎないか
・保存料は天然由来かどうか
こうしたポイントを意識すると、体にやさしいフードを選びやすくなります。
アトピー体質の犬は、ほんの少しの刺激でも症状が悪化することがあるため、「できるだけシンプルな原材料で作られたフード」を選ぶことが、皮膚トラブル対策の第一歩です。
選ぶなら…シンプル処方・単一タンパク・グレインフリー
アトピー体質の犬に合うフードを探すときは、できるだけシンプルな原材料で作られたフードを選ぶことがポイントです。
原材料が多すぎたり複雑だったりすると、どの成分がアレルギーやかゆみの原因になっているのか判断しづらくなってしまいます。
そこで注目したいのが、「シンプル処方」「単一タンパク」「グレインフリー」の3つの視点です。
■シンプル処方
余計な原材料を使わず、必要なものだけで作られたフードのことです。
添加物や複雑な副産物を減らし、使う食材をできるだけ絞っているため、体への負担が少なく、アトピー体質の犬にも安心です。
原材料表示を見たときに、見慣れない化学名がずらりと並んでいないかをチェックしてみましょう。
■単一タンパク(シングルプロテイン)
お肉やお魚など、たんぱく源をひとつに絞ったフードのことです。
例えば「サーモンのみ」「鹿肉のみ」といったシンプルな配合は、どの食材が体に合うのかを見極めやすく、アレルギー対策にもつながります。
もし今まで食べていたフードでかゆみが出ていた場合、違うたんぱく源に切り替えてみると症状が落ち着くこともあります。
■グレインフリー(穀物不使用)
小麦やとうもろこしなどの穀物は、犬によっては消化が苦手な子も多く、腸内環境の乱れや皮膚トラブルにつながることがあります。
特にアトピー体質の犬は腸のバリア機能が弱いことがあるため、グレインフリーのフードを選ぶことで消化への負担を減らし、体全体の健康維持にもつながります。
アトピーの犬におすすめのフード選びチェックリスト
アトピー体質の犬に合うフードを探すときは、成分や製法をしっかり見極めることが大切です。ここでは、フードを選ぶときにチェックしたいポイントをリストにまとめました。気になるフードがあったら、このリストを使ってひとつずつ確認してみてください。
【1】原材料はシンプルかどうか
・食材の種類が多すぎず、シンプルな配合になっている
・不明瞭な「副産物」や「ミートミール」などが入っていない
・原材料名が具体的に書かれている(例:鶏肉、サーモン、サツマイモなど)
【2】たんぱく源は単一かどうか
・たんぱく質は「ひとつの食材」から取っているか
・過去にアレルギー症状が出たお肉や魚は使われていないか
・鹿肉、サーモン、カンガルーなど、低アレルゲン食材を試せるか
【3】グレインフリーまたは低アレルゲン穀物か
・小麦・とうもろこし・大豆など、アレルゲンになりやすい穀物が入っていない
・必要に応じて、消化しやすい玄米やオートミールなどを使った低アレルゲンタイプも選択肢に
【4】添加物は体にやさしいか
・人工着色料・人工香料・合成保存料が使われていない
・保存料はビタミンEやローズマリー抽出物など天然由来か
・余計な香りや味付けでごまかしていないか
【5】皮膚の健康をサポートする栄養素が入っているか
・オメガ3脂肪酸(EPA・DHA):皮膚の炎症を抑える
・ビタミンE・ビタミンC:抗酸化作用で皮膚細胞を守る
・プロバイオティクスや食物繊維:腸内環境を整え、免疫力をサポート
【6】信頼できるメーカーかどうか
・製造過程や原材料の情報をきちんと公開している
・獣医師や専門家からの推奨があるか
・試供品やお試しサイズで体質に合うかを確認できるか
アトピーの犬にフードを与えるときの工夫
アトピー体質の犬は、どんなフードを選ぶかだけでなく、どのように与えるかもとても大切です。
せっかく体に合うフードを選んでも、与え方が合っていないと十分な効果が得られないことがあります。
ここでは、毎日のごはんで意識したい工夫をいくつかご紹介します。
1.急な切り替えはNG!ゆっくり時間をかける
新しいフードに変えるときは、必ず少しずつ混ぜながら切り替えていきましょう。
最初は以前のフードに新しいフードを1〜2割混ぜ、1週間ほどかけて少しずつ割合を増やすのがおすすめです。急に切り替えると、下痢や嘔吐、かゆみの悪化につながることがあります。
2.おやつも含めて一括管理
アトピー体質の犬は、ほんの少しのおやつやトッピングでも症状が出ることがあります。
フードだけでなく、おやつやサプリも同じたんぱく源で統一するか、低アレルゲンのものを選ぶと安心です。フードを頑張って選んでも、おやつで原因食材を与えてしまうと効果が薄れてしまうので注意しましょう。
3.体調変化を「記録」しておく
新しいフードを与え始めたら、かゆみ・赤み・毛並み・便の状態などをメモに残すのがおすすめです。
アトピーは症状がすぐに改善するわけではないので、2〜3週間単位で経過を見ることが大切です。
写真を撮っておくと、変化がわかりやすくなります。
4.水分補給も意識する
皮膚の乾燥はかゆみを悪化させる原因になるため、水分補給も大切です。
ドライフードの場合はぬるま湯でふやかしたり、ウェットフードやスープを取り入れたりすると、皮膚のうるおいサポートにもつながります。
5.必ず獣医師と相談しながら進める
フードの選び方や与え方は、自己判断だけでなく獣医師と相談しながら進めると安心です。
特にアトピーは症状や原因が犬によって違うため、「この子だけのフードプラン」を一緒に考えてもらうことが、長く快適に過ごすための近道です。
アトピーの愛犬におすすめなグレインフリーのドッグフード
Amarico グレインフリーチキン Healthy Grade RED

Amarico グレインフリーチキン
Healthy Grade RED 成犬用 チキン49.5% ハーブ入り ドッグフード 3kg 全犬種
香料・着色料・合成保存料不使用 穀物不使用 総合栄養食
価格: ¥4,340 (税込)
商品説明
Amaricoチキン49.5%グレインフリーは、無香料・無着色・合成保存料不使用の成犬用総合栄養食です。
穀物の代わりにさつまいもやエンドウ豆を使用し、消化しやすくアレルギーに配慮。
海藻やハーブを配合し、ビタミン・ミネラルを補給。
さらに、グルコサミンとコンドロイチンが関節の健康をサポートします。
Amarico グレインフリーフレッシュチキン Premium Grade GOLD

Amarico グレインフリーフレッシュチキン
Premium Grade GOLD 1歳以上の成犬~シニア犬用 フレッシュチキン36%
香料・着色料・合成保存料不使用 穀物不使用 総合栄養食
価格: ¥5,950 (税込)
商品説明
Amaricoプレミアムグレードは、第一主原料に新鮮な鶏肉36%を使用したグレインフリーの高品質ドッグフードです。
穀物の代わりにエンドウ豆やポテトを使用し、消化しやすくアレルギーに配慮。
ビール酵母(MOS)が腸内環境を整え、免疫力をサポート。
さらに、関節・心臓の健康や体重管理を助ける成分も配合し、愛犬の健康維持に貢献します。
まとめ
アトピー体質の犬にとって、毎日の食事は「治療の一部」と言ってもいいくらい大切です。
薬だけに頼るのではなく、体の内側から皮膚や免疫を整えてあげることで、かゆみや赤みを和らげ、快適に過ごせる時間を増やすことができます。
・フードを選ぶときは、次のポイントを意識すると安心です。
・シンプルな原材料で作られたフードを選ぶ
・たんぱく源は単一に絞る(シングルプロテイン)
・グレインフリーまたは低アレルゲン穀物を使用しているかをチェック
・人工添加物はできるだけ避け、天然由来のものを選ぶ
・オメガ3脂肪酸やビタミンなど、皮膚ケアに役立つ栄養素を意識する
・おやつやトッピングも含めて、食材を統一する
ただし、アトピーは犬によって症状や原因が異なるため、「このフードが絶対に正解」というものはありません。大切なのは、愛犬の体調や皮膚の状態を観察しながら、合うフードを少しずつ見つけていくことです。
また、自己判断に頼らず、獣医師と相談しながら進めることで、より安心してケアできます。
毎日のごはんを見直すことは、薬に頼りすぎない生活にもつながります。
愛犬のために、時間をかけてぴったりのフードを見つけてあげましょう。
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